こんにちは、くまどき夫婦です。
コーヒーについていろいろな検証実験をしている私たちですが、「コーヒーってなんなの?」と言われると全然分かりません。
前回は、コーヒー豆の正体について調べてみました。
今回は『焙煎』について学んでいこうと思います。
このシリーズはコーヒー豆がどのようにして、私たちが飲んでいるコーヒーになるのかを順を追って見ていきます。
初心者目線で書いてありますので、気軽な気持ちで(それこそコーヒー片手に)読んで頂ければと思います。
- コーヒー初心者
- コーヒーについての知識を深めたい人
- 自分好みのコーヒーを見つけたい人
- 自分でおいしいコーヒーが淹れれるようになりたい人
- くまどき夫婦ってどんな人なの?と思ってくれた人

コーヒー豆が、豆じゃなくて果実の種だったなんて驚いたね。

でしょでしょ。
しかも、形が豆に似ているから「コーヒー豆」とか、果実もサクランボっぽいから「コーヒーチェリー」だなんて、ちょっと単純だよね。

でもさ、果実はおいしそうって思ったとしても、種を食べよう(飲もう)と思った人すごいよな。
だって、そのまま食べても美味しくないんだよ。

昔の人はすごいよね。この種をどう加工したら美味しく食べる(飲める)ようになるのかって考えたのかな?

ではさっそく、次の工程について見て行こう!
種の収穫~乾燥まで

次の工程は、今日のメインテーマ『焙煎』でいいのかな?

ちょっと待ってね。
その前に、コーヒーチェリーの収穫後、乾燥された生豆になるまでの工程を説明しまーす。

えー。そんな工程があるの知らないよー。
主な精製方法は3つ

精製ってのは、コーヒーチェリーから生豆を取り出す方法なんだけれど、産地や銘柄によって精製方法が違うんだって。

なるほど。
まずは、コーヒーチェリーの中身をおさらいしておこう。
スターバックス https://www.starbucks.co.jp/

精製するっていうのは、
果皮や果肉、ミューシレージと呼ばれる粘液、パーチメントといった内果皮、シルバースキンを取り去る作業のことだね。

その通り。
精製方法には主に「水洗式」「非水洗式」、両方の長所をとった「セミウォッシュド」があるんだって。
UCC コーヒーの基本(7)https://journal.ucc.co.jp
それぞれ簡単に説明するね。
水洗式(ウォッシュド)
コーヒーチェリーから果肉を除去し、豆についたぬめり(ミューシレージ)を発酵させてから、きれいな水で洗って、乾燥させる。
主な銘柄: | コロンビア |
生豆の特徴: | 生豆は全体的に緑っぽい |
非水洗式(ナチュラル)
果肉がついたままのコーヒーチェリーを天日干しで乾燥させて、その後に脱穀してコーヒー豆を取り出す。
主な銘柄: | ブラジル |
生豆の特徴: | 生豆は全体的に茶色っぽい |
セミウォッシュド(スマトラ式)
コーヒーチェリーを水洗いしてから、外皮と果肉を除去(ミューシレージは完全に除去しない)。その後に乾燥させる。水分を含んだまま脱穀し、生豆を取り出す。再度乾燥させる。
主な銘柄: | マンデリン |
生豆の特徴: | オリーブのような緑色。豆がふぞろいになる。 |
UCC コーヒーの基本(7)https://journal.ucc.co.jp を参考にして引用

へー、精製方法によって生豆に違いが出てくるんだね。
意外と手間暇かかっているんだな。

私は、精製方法に種類があるってことも知らなかったよ。
これから、買ったコーヒー豆の産地や銘柄から、「○○式で精製されたのかなー」って考えるだけでもおもしろそうだね。

それでは、ようやく『焙煎』の工程に移っていきますか!

オッケー。待ってました!
焙煎するとコーヒー豆はどうなる?
焙煎とは

ねえ、焙煎ってそもそもどんなことなの?

簡単にいうとコーヒー豆に熱を加えて炒ることだよ。
豆を焦がすってことかな。

炒るなんて、やっぱり豆っぽい。(実際には果実の種なんだけどね)
ってか、焦がすって言われると、苦くておいしくなさそうなんですけど。

もちろん、焙煎によって苦みも出るんだけど、焙煎によって生まれる味は苦みだけじゃないんだなー。
化学反応が生じて、コーヒー独特の複雑な味わいになるんだって。
焙煎がコーヒーに与える影響

よし!具体的に、焙煎するとどんな味になるのか調べてみよう。
化学反応 | 味わい | |
---|---|---|
焙煎前半~中盤 | ショ糖やクロロゲン酸の分解 | 酸味 |
焙煎中盤 | メイラード反応 | コクと香り |
焙煎終盤 | カラメル化 | 甘苦いコクと香り |

焙煎の段階によって形成される味が違うんだね。
焙煎前半の100℃あたりからショ糖やクロロゲン酸の分解によって酸味が形成されるから、一般的に焙煎度合いの低い浅煎りのコーヒーは酸味が強いんだって。

次に、コーヒー豆が150℃近くになると起こるのがメイラード反応。
パンやクッキー、肉を焼いたときにいい匂いがするのはメイラード反応が起こっているからなんだって。

最後に、160℃超えて起こるのがカラメル化。
プリンのカラメルソースもカラメル化から来ているんだって。色がこげ茶色になって、香ばしい香りがするよ。
コーヒーステーション コーヒーを化学する。コーヒー豆の焙煎で起きる化学反応とは https://coffee-station.jp/archives/1598を参考にして引用

へー。
焙煎って一言にいろいろな過程が含まれているんだねー。
苦みだけじゃなく、酸味やコク、香りも形成されているんだね。

コーヒーって産地や銘柄によって味が違うのはあるけど、味の大枠は焙煎によって決まるんだってさ。

それだけ重要な工程ってことだよな。
焙煎の度合いは「8段階」

ではでは、焙煎の度合いによって種類が分けられているのは知ってる?

「浅煎り」とか「深煎り」、「中煎り」のことでしょ?

そうなんだけど、その3種類だけじゃないんだなー。
度合い別に「8種類」に分けられています!

8種類も⁉そりゃ多くて覚えられないな。

そうだよね。私も覚えるのムリ。
ちなみに、焙煎のことを英語で「ロースト」っていうのは知ってる?

それは知ってる。聞いたことあるよ。
よし、「8種類」見てみようじゃないか!


おお、焙煎が進むにつれて色が黒くなっているね。

・浅煎り➡ライトロースト、シナモンロースト
・中煎り➡ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト
・深煎り➡フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンロースト
って分けられているみたい。
でも「中深煎り」なんて言葉も聞いたことがあるから、お店によっても違うのかも。

もちろん、ロースト具合によって味も変わってくるんでしょ?

さっき、焙煎の段階によって生じる化学反応と味わいが変わってきたでしょ?
だから、焙煎が前半~中盤で終わる「浅煎り」は酸味が強くて、
焙煎が中盤まで行う「中煎り」は酸味にコクと香りが加わる、
焙煎が終盤までかかる「深煎り」は甘苦いコクと香りが強い
ってなるみたいだよ。
焙煎度合い | 味わい | |
---|---|---|
焙煎前半~中盤 | 「浅煎り」 ライトロースト シナモンロースト | 酸味 |
焙煎中盤 | 「中煎り」 ミディアムロースト ハイロースト シティロースト | コクと香り |
焙煎終盤 | 「深煎り」 フルシティロースト フレンチロースト イタリアンロースト | 甘苦いコクと香り |
焙煎のプロセス

具体的に焙煎ってどんな作業なのかな?

私も分からないので、一緒に勉強お願いします!

こちらこそ、お願いします!

焙煎工程には、
- 生豆の選別
- 計量と水分量チェック
- 焙煎機(ロースター)の予熱
- 豆の投入
- 焙煎中の温度管理と観察
- 焙煎終了
- 急冷
- 再ピック(焼きムラや焦げ豆の除去)
- 保存と熟成
って工程があります。

電子レンジや洗濯機のように、物入れてボタン押したら終了って訳にはいかないんだな。

う、うん。そうだね。

特に5の「焙煎中の温度管理と観察」は色、香り、音の変化をみながら目的の焙煎度にしなくちゃいけない難しい工程みたいだよ。
「ハゼ」って言って、豆が膨らんでパチパチ音がするんだけど、その音を聞き分けながら焙煎度合いの調整をするんだって。

たしか、焙煎って自分でもできるんじゃなかった?

うん。自家焙煎機ってのをネットで見たことがあるよ。
難しいイメージなんだけど、どうなんだろうね?

自分で焙煎したコーヒーを飲むなんて最高なんだろうなー。

まずは、焙煎度別のコーヒーを飲み比べてみたいな。
本当に焙煎度合いによる味の違いが分かるようになったらカッコいいよね。

うん。
浅煎りの酸味、そして深煎りの苦みと甘み、それからそれぞれの香りを確かめてみたいね。
今回は初心者が『焙煎』について調べながらまとめてみました。
皆様の参考に少しでもなれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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